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コンピュータRPG『ウィザードリィ1』で迷宮のそこで倒れた邪悪な魔法使いワードナが
復活して、モンスターを従えて冒険者を倒しながら地上を目指す……
というのがウィズ4の概要なわけですが。
ウィザードリィは線画の迷宮に数字であらわされたキャラクターがもぐって戦うだけという、
いかにもなゲーム内容なので、それだけ人々の想像力を刺激してやまないのです。
だから、ウィズ関連のノベライズなどは、不可思議な凄みがあるものが多いのでしょうね。
僕はあまり知らないのですが、手塚氏のダークな作風はコアな人気があるらしく。
このワードナの逆襲も、エログロ暴力に満ちています。
一攫千金を狙って迷宮にもぐる「冒険者」たちにも、そうならざるを得なかった過去というものがあって、
そしてそれは、人間の生活なのだから、非常に不合理とエロと暴力に満ちている、と
言葉にしてしまうとただそれだけなのですが、
どの冒険者の過去語りも、トラウマにふさわしい内容で、匂ってくるような迫力があります。
そして、大半のものはその半生の夢や希望や怒りなどを解消することなく、迷宮に散っていきます。
これは、すごい。
非の打ち所のない、WIZ4の完全ノベライズと言えます。
最後にもうひとつ。
この作品には、ファンタジーRPGで誰もが一度は夢見る拷問シーンがありますw