動物映画D20

動物映画をたんたんと見続けるコヨーテなのでした。 

ネコを探して

http://www.neko-doko.com/

ネコを探してをみた。
どうも、すばらしい映画というのが苦手なたちで、
こういうミニシアターみたいなところでやる動物映画は、ちょっと気が引けてしまう。
だって、動物映画じゃなくて、ふつうにおもしろい映画かもしれないから。
でも、今、すごくネコに興味を持っているのは事実だし、
そうやっていろいろ理屈をつけてスルーして、後で後悔するのはもう嫌なので、
がんばって見に行くことにした。


映画は、アニメーションと実写の入り交じった、
パンダフルライフ様式のドキュメンタリー。
主人公は飼い猫のクロを探して世界を訪ね、ネコの「歴史」と「今」を目撃していく。

とにかくネコを語る切り口がよい。
今まで、どうしてネコが好きな人だったり、
ネコの代弁者になっている人は、
この映画のような視点でネコを語らないのだろうと思っていた。
もっとはっきり言えば、
ネコの歴史をあえて18世紀から語り始めると、現代とはどういう時代なのだろうか?
という問いだ。
僕はこのことを本当に知りたかった。
そういう意味で、自分が知りたかったネコの秘密を
次々と暴き出していくのをみながら、劇場でずいぶんと興奮してしまっていた。


この映画に興奮する理由はそれだけではない。
この映画がよい映画だった、といえる大きな理由の一つは、
この映画をみても、
誰もネコカフェを襲撃してネコたちを解放しようとはしないのは明白だからだ。
「あたかもネコの視点という表現であるかのような」
ローアングルからの撮影をみたときの、
何ともいえないと居心地の悪さと苦笑いは……

そう、ザ・コーヴで感じたものとまったくおなじ感情だ。
……つまりは、猫を探しては、そういう映画なのだ。
フランスから始まったはずの旅は、いつしか日本をフォーカスしていく。
僕は映画を、ザ・コーヴを勇敢にも上映した映画館、
渋谷のイメージフォーラムでみていたのだ。

それらを含めてた意味で、とてもおもしろい動物ドキュメンタリーだった、
というのが、僕の感想でした。


1800円でみる価値があるかどうかについては、
アニメ猫の描写が実にリアルだったので1500円。
猫好きなら+300円。
ザ・コーヴを見ている人は+700円。
の2500円としておこう。