動物映画D20

動物映画をたんたんと見続けるコヨーテなのでした。 

チベット犬物語 金色のドージェ

まあ初日に見たんだけど今さら感想を……
チベットのイヌであるチベタンマスチフとお子さんが
親交を深めるうちに、人間とイヌお互いに共通の敵がいることが明らかに……
っていう、なんかヒロイックな映画。


今となってはどうかわからないが、
あの時は全国で1館しか上映してなくて、
しかも1日1回、午前中のみという、
あまりにも高いハードルだったにもかかわらず、
初日に何人かの選ばれし者が集まっていた。
本気で尊敬している。


なんか、全体的にシリアスなんだけど、
いい具合にというかまっすぐなというか
『動物映画としてシリアス』を素でやろうとするので
結果的にはわらってはいけないチベット犬24時みたいになってた。
開始数分からもう試されてて、
チベットの犬をしきる『犬王(いぬおう)』っていうネーミングで
いきなり笑わせに来る。
で、それを耐えたと思ったら、犬王に金色のドージェが挑んでくるんだけど、
犬王は自分では戦わない。
そんで、部下に戦わせる。
ここで2つめの命を落とす。
そんで部下は次々と負けるんだけど最後におてんばナーリー(♀)が
ドージェに挑む。
死闘の末、恋が芽生える。
ここで3つめの命を落とす。
みたいな感じでした。
これらのシレンに全部耐えられる動物映画耐性の高い人でも、
ラスボスの設定で絶対笑うと思う。


でも、それってまっすぐな動物映画の証なんだよね。
本当に僕は嬉しくて笑っていたよ。
あまりにもまっすぐすぎて、名前の伏線とか、ハードル高くなりすぎるのも、
それもまた愛おしかったわけで。


マッドハウス制作ってことで、動物バトルシーンに期待していた件については、
まあよかったとは思うけど、ねずみ物語は超えなかったなーと。
ラスボスとの戦いは、アニメ版の銀牙伝説ウィードとかの方がいい動きしてたんじゃないかのう。


あと、もう1つだけ、今となってはわからないが、
上映館が少なかったのはなんとなく政治的なものもあったのかもしれないとも思う。
温家宝首相も鑑賞してご満悦らしいけどさ。
公開初日にチベットで人が死んでるのも確かで。
これもまた、世界と戦わなければならない、動物映画の宿命だと思う。
そんな動物映画を、僕は応援するし、その精神を語り継ぎたいと思うからこそ、
このブログを続けているのです。


1800円で見る価値があるかどうかについては、
チベット犬物語っていうタイトルで1300円。
マッドハウス制作で+300円。
上映館数少なすぎというレアリティで+200円。
ナーリーが非常にさり気なくかわいく描かれていたので+300円。
ガンドッグゼロというRPGの、チベット犬をめぐって争うシナリオを
プレイしたいと思っていたけどまだ未プレイだったことを思い出せたので+200円の、
2300円としておこう。

次はチベタンマスチフがパンダと戦うといいと思うよ