第一話
出かけようと思って玄関から外を見ると、
生垣の花に大量のハチが集っていた。
そのまま扉を開けずに10分ほど悩んだ結果、邪魔をしないようにそろそろと出て行くことに。
安全な生き物と認めてくれたのかはわからないが、どうやら見逃してくれたようだ。
ハチが花から花へ飛び移るたび、ぽつりぽつりとその小さな花は落花していく。
美しいかどうかは別として
全部花が落ちたら、無事彼らはいなくなってくれるのだろうか
うちのネコたちはハチと戦ってくれたりはしないのだろうか
第二話
夜中、暑いので窓を開けていると、いつの間にか蛍光灯に虫が集っていた。
一度窓をきっちりと閉め、一通り退治してからまた窓を開けると
またいつの間にか虫が集っていた。
網戸に穴でも開いてるんだろうか
どこから進入してるんだろうか
これは羽アリではないだろうか
そうすると彼らは、僕が手を下さなくても早晩死んでしまうのだろうか
でも殺した。
