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動物映画D20

動物映画をたんたんと見続けるコヨーテなのでした。 

51 世界で一番小さく生まれたパンダ

http://panda51.jp/

見てきました。
なんと満員。
体重51gという未熟児として生まれた51(ウーイー)の成長の軌跡。
ちなみに先に行っておくけど、
「俺を番号で呼ぶな! 俺は自由なチベットだ!」とか
「パンダの魂の質量は51g」とか
そういう映画ではありません。

中国の成都パンダ基地で生まれた51は、
兄弟の中でももっとも小さい体重51gで生まれてきた。
親からも子育てを放棄され、その生死が危ぶまれたが、
危機を乗り越えて51はすくすくと成長し、
やがて自分の存在に疑問を持つようになる……

……っていう、「物語」があった。


もう完全ネタバレさせてもらうと、
51は、チラシのキャッチコピーだと
「ママ、ぼく、生きる」などと弱々しいオーラを出してるんだけど、
弱々しかったのは生後2日目くらいまでで、
そこからはすくすくと成長して兄弟の中で最強になり、
体がでかくて大人な兄貴Aを木から引きずりおろし、
思索家みたいなおとなしい兄貴Bからは力づくで食べ物を奪い、
飼育員にも牙をむく
そんなりっぱなパンダになれちゃいます。


それはともかくとして、全体としては
51だけの物語というよりは、51の兄弟とその母親たちの、
群像劇的な描き方だった。
最後に、それらの物語が全部集まってきて、
51の運命を一層際立てるという、
飼育動物の観察記録だけで構成された映画にしては、
かなりパンチの効いた内容になっていた。
その、物語的な良さに加えて、
パンダは動きがかわいいのは否めないし、
しゃべるシーンとかもちゃんとあるので、
それら3つの車輪をくるくる回転させて、
人の興味を引きつけ続ける良作のオーラを最後まで発揮させていた。


まあ、あとエンディングの歌。
80分パンダを見終わった後にあの歌を聞かされた僕に沸き起こった
名状しがたき感情は、あの映画を劇場で見た人だけに開かれる
天啓のようなものかもしれないと本気で思った。
やっぱり、動物映画の良さは、逃げられない場所で見てこそだな。


1800円で見る価値があるかどうかについては、
パンダ映画ではエポックメイキングな感があったので1500円。
パンダがなにしても結局可愛いのは事実なので+300円。
そんなパンダにキレまくる中国人飼育員に癒されるので+300円。
映画動物たちに連綿と受け継がれるアイデンティティークライシスを
51もまた味わうところが非常にしびれるので+300円。
最後の歌で+200円の2600円としておこう。
あ、ちなみにケモナーの人は
パンダが搾乳のために乳をもまれるシーンとかあった気がするので
この辺は勝手に評価にプラスしてください。



しっかし、パンダのいじめって高いところから引きずり下ろすがデフォルトなんだな。
思わずパンダさん日記DSを引っ張り出してプレイしてしまったよ。