動物映画D20

動物映画をたんたんと見続けるコヨーテなのでした。 

闘犬シーヴァス

東京国際映画祭にはちょっとルサンチマン的な何かがあって、
たぶんに八つ当たりなのはわかってるんだけど、
動物映画がよく来るんですよね。
オオカミの映画を見に行ったことをよく覚えている。


でも、見られなかった映画がある。
流れ犬パアトは、たぶん去年一番面白い動物映画だったのだけど、
あっという間に満席になっちゃった。
動物映画に注目されるのってそれっていいことなのに
ほんとにみんな動物映画見に来たのかよ! いい映画見に来ただけじゃないのか!
とかよくわからない理屈ですねちゃうあたりが映画弱者っぽいですね。


それでちょっと調子を崩してというか
たぶんあれが去年一番面白かった動物映画のはずだったので
2014年動物映画ランキングはお蔵入りにしてしまったのである。


その後、動物映画がパタッと公開されなくなり後悔だけが募ると
そんな気持ちで、今回はどうしてもこの『闘犬シーヴァス』が見たかったのです。


あらすじ
トルコの山間の村に住む少年アスランは、
ある日、同級生の飼育している闘犬の試合を目にする。
敗れた犬は瀕死の重傷を追い、飼主も彼を捨て置いてシーヴァス県まで帰っていくが、
アスランはその犬のことがほうって置けなかった。

傷のいえたシーヴァスは闘犬の力を取り戻し、アスランを満足させたが
周りのおとなたちは彼を闘犬として高く売り払うための算段を始めるのだった……


みたいなお話。
なんかあのあたりはカンガル犬とかいう歴史的に強いのがいるみたいです。
銀牙に出てない犬のことはわかりません!

JP-TR/カンガル犬(アナトリアン シェパード)〜世界で最も優秀なトルコの犬



まずとてもよい映画だったと思っていて、
たぶんわざわざ深夜の映画祭に足を運ぶようなガチ勢の映画通でも
文句なく名作だといったに違いない。
みたいなことは強く感じた。
それは、わりにはっきりしていて
村の人間たちの生き方をとても自然に写しながら、
すこしづつ物語を浮き彫りにしていくみたいなところがあったので、
ここちよい空気に浸りながら、あ、今物語があるんだ、みたいなことに気付くという
よい映画を観てるときの感覚を持てた。


動物映画のタイプであるところの、動物を通して人間を描くスタイルもかみ合っていて
トルコの闘犬という物珍しさもあって良質な感じでした。

そんで、やっぱり気になったところもあって、
普段21世紀の動物映画というのを追い求めているから、
今の時代に動物映画、
しかも犬の映画、
しかも闘犬の映画をとろうとするところの闇みたいなところをみたいなーと
思っていたところは、あんまりくどくどといわない感じだったので、そこは腹八分くらいかな。

最後のシーンは、映画としてはとてもすばらしいのだけれども、
動物映画としては、すばらしい、になっちゃうかなーと
『動物をどう使いたかったのか』、みたいな外側の話にはどうしてもなってしまう。
そうすると、闘犬のシーンで、犬ではなく人間だけを写そうとしていた、というところにも
話がつながっていくのだろうと思います。
犬の物語へのリスペクト露骨ににおわせるシーンもあっただけに、という贅沢な落差だと思います。


これだけの傑作に、こういう感想がもててしまうのはちょっとうれしくて、
たくさんよい動物映画がある時代に生きているのは、人間にとっても動物にとっても幸せなことだろうと思うのです。


久しぶりに、動物の映画をみて頭ぐるぐるしました。
ついでに、カメラワークで酔って気持ち悪くなった。


1800円の価値があるかというと
深刻な動物映画不足の今年、犬の映画というだけで1800円。
トルコの犬の映画で+300円。
闘犬の映画で+300円。
人にお勧めできる動物映画ということで+300円の
2700円としておこう。



日曜の夜という厳しい時間に動物映画に付き合ってくれた友人たちに心から感謝します。

動物のお話

動物のお話をあつめているみなさんはたぶん共通の体験があると思うけど、
本屋とかで、いかにも動物が絡んでるタイトルの本を手に取ってみると
ただのサスペンス小説だったり経済小説だったりすることってありません?


最初は「あれー?」 とかって思うんだけどだんだん慣れてきて
「それな」みたいな感じで自然に戻せるけど
でもたまーにほんとにその中でほんとに動物小説だったりする時が一番怖くて
で、だいたいそういう時って
「このタイトルで動物小説だったらいやだな」って言う時にかぎって……


あ、この話定期的に書いてる気がする。


まあ、羊の小説をかいました

ひつじ探偵団

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サバンナアドベンチャー

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一見しただけでマダガスカルのスピンオフかと見紛うばかりの
アフリカ動物CGアニメーション

なぜクンバと名づけたと思う?
クンバは皮という意味なの

アフリカのどこか、グレートカルーという窪地に生まれたシマウマ「クンバ」は、
体にシマが半分しかなかった。
他のシマウマと違うことで干ばつを引き起こす災いの仔として扱われたクンバは、
群れを離れることを決意し、始原のシマウマがシマを手に入れたとされる魔法の泉を探し始めた。


みたいなお話。



特殊な出自、冒険の旅と魅力的な仲間、戦いと
だいたい動物のお話に必要なものはそろっていて、
最初から最後まで飽きずに見られる感じ。
ヒロインがあんまりかわいくない。
敵のヒョウがあんまり強くなさそうなところは
ちょっと盛り上がらなかったけど、獲物の認識の仕方の表現はかっこよかった。
動物物語の教科書的な内容だったかもしれない。




物語 2 (全部入りだけど愛はたりない)
キャラクター 3 (魅力的なキャラクターが結構出てくる)
動物 3 (いろんな種類がでてくるので良い)
ファンタジー 2 (どことなくリアル志向)
総合 3 (標準的な動物CGアニメーション
1800円としておこう。

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2013年のまとめはどこへやら。
今年はほとんど動物映画を見られてないので残念です
去年、流れ犬パアトを見逃したことが多分ケチのつけはじめだった気がする。


とはいえ、ぼちぼちやっていきます。


全然関係ないけど、iMacでサブディスプレイの解像度で1920×1200が選べないときのためのメモ。
miniDisplayPort → VGAの入力だとディスプレイの解像度で1920×1200が選択できませんが、
DVIとかに変換したら1920×1200が選べるので、選んでVGAに付け替えればOKでした。
なんかDVI変換すると回線の通信速度が露骨に下がるとか誰かが書いていたので、VGAにしてます。

iMacによってはminiDisplayPortじゃなくてMiniDVI

長ぐつをはいたネコ プスと魔法使いオーガ

ドリームワークスであった長靴を履いた猫のスピンオフ的な何かかと思ってレンタルしてみたら、
全然別物でフランスアニメだった。
キャラクターデザインがシュレックの例のネコにめちゃくちゃそっくり。
もしやこっちが原点かと思ったが
シュレックのほうが古かった。
まあ元になった描写とかイラストとかがあるのだから仕方ないのかもしれないが、
もうちょっと変えてもよかったのではなかろーかと


物語は、おおむね原作どおりなんだけど、雰囲気が結構いい感じで、
ロマンスの部分は超あっさりというか自然の光景で
そうでない部分はドラマチックに書く感じでいつもと逆の感覚が結構新鮮。

どんどん事態が悪い方向に進んでいるのに猫がまったく困った様子をみせないのがよかった。
(小学生並みの感想)

物語 2 (長ぐつをはいたネコ
キャラクター 2 (長ぐつをはいたネコ
動物 3 (長ぐつをはいたネコがよい)
ファンタジー 3 (長ぐつをはいたネコ
総合 2 (退屈ではないがもうちょっとなんかほしい)

1700円としておこう。

http://www.twanet.jp/1324pb-shosai.html