動物映画D20

動物映画をたんたんと見続けるコヨーテなのでした。 

ワーウルフ:ジ・アポカリプス

また1人、新しいストーリーテラーが誕生しました。
みんな一人一人スポットの当て方、世界の切り口が違って。
そして、みんな、それぞれ僕にはない技術で物語を組み立てていくのです。
今回STをした彼は、暗黒の世界の「人間たち」を描く語り部でした。


一人一人嗅覚は違うのだけれど、結局彼らはガルゥという同じ種族のことを語っているのだから、
想いが重なる瞬間がでてくる。
そんな単純な発見を直接口には出さずに、キャラクターの口を借りて喋ってみる。
そのメッセージに気づいて、他のプレイヤーも、キャラクターの口を借り、場面が作られていく。
そうして作られた場面は、
「アレだよ、アレ。わかるよな?」みたいな
固有名詞で片付けられるようなその場しのぎのものではなくて。
ワーウルフ:ジ・アポカリプスの面白さの一つの完成系は、ここにあると思います。
このゲームを前にすれば、みな、語らずにはいられないのです。


今回のセッションで、一つ気づかされたことがありました。
ワーウルフという存在の始まりにして最初の悲劇であるところの「最初の変身」について、
僕は軽視していた、わかった気になっていた、ということです。
気にはなっていた、でも気づかないふりをしていたわけで。
最初の変身は、ワーウルフのキャラクターメイキングでの
絶対欠かせないギミックであるということがようやく飲み込めました。
扶桑武侠傳武侠が、消せない記憶に突き動かされるがごとく、
ワーウルフも、自分の生き方に鈍く響きつづける過去があるのだな、と。
こんな、出入り口のところで躓いていたのだなということに気づかされて、
少し寂しくなるのでした。


今回のシナリオはシンプルなラインに細かいラインが折り重なっていき、
現代に息づく暗黒とは何なのかということを、はっきりと体感できる構造で、
これはうまく回れば、相当面白い物語になると思いますね。
RPGコンベンション「TRPG-EXPO2005」でお披露目となります。
胸をはって推薦できますね。
http://noizbeat.hp.infoseek.co.jp/trpgexpo2005/