動物映画D20

動物映画をたんたんと見続けるコヨーテなのでした。 

マーリー2 世界一おバカな犬のはじまりの物語

マーリーって結構不思議な作品で
動物映画って聞くと、普通は20世紀の作品しか思い浮かばなくて
僕が初対面の人に動物映画の話するときはいつもそこらへん気をつけるんだけど、
このマーリーだけは知ってるというひとは結構いる印象で。


前作は、夫婦がラブラドールを飼い始めてからその別れまでということで、
暴れまわる犬と一緒に生きていこうと努力する人たちが描かれていた。
3人のこどもが生まれていくことで、時間の流れを感じさせ、
マーリーとの別れのシーンでの子供たちの表情の違いは、心に残るシーンとして
今でもよく覚えている。


んで、まあマーリー2だけど、
例によってツタヤで見つけた時、タイトルだけで笑ってしまった系で、
もうマーリーいないだろ!!
どうすんだよ!!
って誰かに怒りたくて、友人にメールを送るまであった。
そんでいざ借りてみてみると、これが想像をはるかにぶっちぎる内容で……

彼が幼い頃……
彼は少年とともに過ごしていた。
少年は、多忙な母親の代わりとして彼をよく可愛がり、
ボブ・マーリーにちなんで犬をマーリーと名付けた。
ある日少年は仔犬の競技会があることを知り、出場を目指し訓練を重ねる……。

っていうストーリーを、マーリーの視点から描いた作品。
もう一度いうと、マーリーの視点から描いた作品。
もちろん、われらがリトルマーリーは英語ペラペラです


この映画をひとことで表現するとすれば
( ^ω^ )どうしてこうなった!? としかいいようがない。
まず、なんといっても上等な動物映画を目指した前作をぶっこわして
動物コメディ路線でくるという大冒険のインパクトが強すぎて、
マーリーがしゃべってるだけで前半は特に何もなくても笑いっぱなしだった。
そのうちヒロインみたいなやつとか
電気首輪を付けられて生殺与奪をコントロールされているライバルとかが出てきて
テンションがあがったままクライマックスに向かい、
流しながらどうでもよく終わるという、
しゃべる犬映画の王道をひた走り、ダッシュでゴールに駆け込むみたいな
実にすがすがしさを感じる作品だった。


犬がしゃべるシーンは、バディーズシリーズよりこなれていて、
あれは、仔犬をとるという難しさのせいで正面からの絵が多くなって
シュールな『間』ができてしまい、それが逆にあだち充の漫画みたいなわびさび感を醸し出してたけど
マーリーは結構動きながらしゃべるシーンが多かったので、好印象だった。


あとは特にいうことないです。
ボブ・マーリーなのでレゲェリスペクトとかいうネタもあっさり終わってたし。


ただ、前作を見た人でめちゃくちゃ前作が好きという人でなければ
見て欲しい映画ではある
という、動物映画らしいたくましさをもった作品であるのは間違いない。


映画館で見るとしたらいくらくらいかというと
まずマーリーの続編っていうだけで1500円。
そしてマーリーがしゃべるっていうだけで+500円の2000円でいいだろう。
でも、あれから2週間がたった今でも、
僕はこんな作品が存在していること自体が信じられない気持ちでいる。
だから、この映画の評価は+200円して2200円にしようと思う。